ぼくのきせき

「子どもの心に火を灯す ⇄ 自分の心に火が灯る」 実現めざした学びの軌跡

学級だよりバックナンバー|最初の記事は学級の方針と保護者の皆様への言葉から

学級だより集をめくると、基本となる創刊号で必ずしているのは、簡単な自己紹介と学級の方針を示すことです。ぼくは、1年間を船出にたとえることが多いようです。

もうひとつ忘れないようにしているのは、直接保護者の皆さんに向けて各部分をつくるということです。

 

 

学級の方針

みんなのクラス、6年3組の担任の「えっへんたろう」です。1年間、よろしくお願いします。

みんなが「友だちとうまくやっていけるかな」「勉強難しくなるのかな」などという気持ちで、ちょっと緊張しているのと同じように、先生も緊張しています。

だけど、それ以上に、「どうやって今年一年間を最高の年にしようかな」とワクワクしています。

 

今日から、6年3組という「船」は1年間の冒険に出発します。

1年間の冒険ですから、 たくさんのことがあるでしょう。

運動会や修学旅行、連合運動会などの行事があり、最後には卒業式です。

難しい勉強もあります。友だちとの楽しいことつらいことなど、たくさんあると思います。

でも、全部、今日決まった仲間とともに力を合わせて乗り越えていきたいと思います。

 

冒険に出るにあたって、一番大変なことはなんだと思いますか?

嵐が来ること、大きながけがあること、巨大な敵があらわれること・・・など、いろいろ想像できますね。

でも、先生が思う一番大変なことは、一緒に冒険をする仲間を信じられなくなることです。

それでは、冒険は絶対にうまくいかない。

じゃあ、どうしたら仲間を信じられなくなるのか。

それはたくさんあると思いますが、 ウソをつかれたり、ひどい言葉をかけられたり、気持ちをわかってもらえなかったりした ときではないでしょうか。

 

だから、3組では、「友だちのことを大切にしない」ことは、 禁止です。

せっかく冒険をするんだから、楽しくしたいですよね。

では、冒険を進める上で、「楽しい気持ち」をゼロにしてしまうことは何でしょうか?

それは、「えー」という言葉です。

「これやってみよう!」って言われたときの「えー」。「これお願い」と言われたときの 「えー」。だから、3組ではできるだけ「えー」と言うことはなしにしていきたい。

 

これから1年間よろしくお願いします。

(2010年4月7日 6年3組学級だより『piece』より)

 

さらに、もうひとつ大事にしている記事は、保護者のみなさんへのお手紙の部分です。これは、3000号を重ねたあとでも、変わっていない基本的なスタンスです。

 

保護者の皆様へ

今年度6年3組の担任をさせていただくことになりました、ーーーーです。 クラス全員の成長のために、全力でお手伝いさせていただく決意で、今日をむかえました。これからの一年間、様々なことがあると思いますが、ひとつひとつを子どもたちの成長の機会ととらえ、クラス一丸となってぶつかっていこうと考えています。ご理解とご協力を、どうぞよろしくお願いいたします。

なお、今日から学級だより「ピース」の発行をはじめます。

高学年にもなると、保護者の方々の心配とは裏腹に、子どもたちの方はなかなか学校のことを話さなくなると聞きます。そこで、普段の教室の雰囲気や表情をお父さん・ お母さんにお伝えする手段として、学級だよりという方法を選びました。ご家庭での親子の会話に役立てていただければ幸いです。

教室には、友だちと遊ぶときの笑顔や学習に向かっているときの真剣なまなざしがあふれています。これらを文章でお伝えするのには、どうしても限界があります。そこで、教室での一コマを写真で紹介することも考えています。ご家庭の考えとして、掲載はひかえてほしいと考えておられる方は、 担任までお知らせください。

では、1年間よろしくお願いいたします。

(2010年4月7日 6年3組学級だより『piece』より)

 

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2010年の学級だより「piece」のタイトル


 

出せない時もある

ここから、1年間の学級だよりが進んでいきました。

1日数枚出す時もあります。

逆に、出せない時もあります。出せないときのなかには、つらくなっていて、考えられないというときもありました。今となっては、その「書けなかった時期」も、大切なパーツです。

 

ただ、ありがたいことに、初めて学級だよりを書いた頃から、保護者の方々からたくさんのありがたいお言葉をいただいてきました。

クラスのなかには、「先生、ぼくね、家でファイル買ってもらったよ。学級だよりをとじるための専用のやつだよ」なんて嬉しいことを言ってくれる子どもが出てきたりもします。

 

そういう人たちに支えられて、ぼくは、子どもたち、保護者の方々と一緒に学級をつくっていきます。