今までの子どもたちへの感謝、これからの子どもたちとの出会いに向けて:自己紹介に変えて
2018年3月27日ー引っ越しの前日。
10年ほど前にはじめて担任した子どもたちが、学校にあつまってくれた。
当時の小学生たちは、すてきな青年たちに成長していた。
ぼくは、この2018年3月に、最初の学校での仕事を終えた。
様々な縁のなかで、10年弱勤めた学校だった。
1年目、はじめて教壇に立ったときの感覚から、はっきり覚えている。
ぼくに学校の先生の楽しさを教えてくれたのは、この子どもたちだった。
学校の先生の大変さ、学校の先生の奥深さなど、すべてぼくは子どもたちから教わってきた。お父さんお母さんをはじめとした保護者や地域の大切さも、やっぱり、子どもたちを通して学んできた。
この別れの日、学校の先生として勤めあげることの意味を教えてくれたのも、けっきょく、この子どもたちだった。
「先生、ありがと。新しいところでもがんばってな。」
「お前たちも、がんばれよ。からだに気をつけろよ。」
言葉を交わしてわかれたとき、ぼくは確かに、思うようにいかなかった毎日も、悔しくて涙をした日々も、すべてを「よい出来事」と意味づけられた。
昨日、この子どもたちは、成人式を迎えた。
ひとりの女の子が、ラインをくれた。
ラインの向こうでは、きれいな着物を着た姿が映っている。
まわりにいる友だちも、はじける笑顔だ。
ぼくは、今日、ブログをはじめる。
これまでを振り返り、いまを考え、未来をつくるために。
ぼくの小学校教師としての毎日は、悩みの毎日だ。
でも、子どものことを思う悩みは、すべて価値のあるものだと信じている。
悩みの数々に、いまぼくは、よい意味を与えることができる。
だから、ぼくの悩みは、いままさに悩んでいる人たちのエネルギーになれるかもしれない。そしてまた、これから学校の先生になろうと思う人の力になるかも知れない。
そんなふうに、誰かの未来につながれるとしたら、ぼくはもちろん幸せだし、きっといままで出会ってきた子どもたちも喜んでくれると思う。
これが、ぼくの、今まで出会ってきた子どもたちへの恩返し。