ぼくのきせき

「子どもの心に火を灯す ⇄ 自分の心に火が灯る」 実現めざした学びの軌跡

なぜぼくは 学級だよりのバックナンバーを載せるのか|ブログをつかったタイムスリップ。

バックナンバーをブログに載せる。ぼくは、10年の教員人生で、つねに学級だよりを書き、自分の書いた学級だよりに助けられてきました。

ここでは、バックナンバーを紹介するねらいを伝えたいと思います。

言ってみれば、バックナンバーズの「はじめに」です。

 

[:contents]

 

 

ネットワークの向こうのあなたへ

この画面の向こうで、

このブログを読んでくださっている方は、

どのような方なのかな・・・。

 

そういうことを

想像するのって、

結構楽しいですよね。

 

ぼくが、

このバックナンバーズの読者として想定しているのは

2つのタイプの方々です。

 

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第1は、あのときのクラスのみんな。

 

ぜひ、奇跡的にもこのブログにたどり着いたなら、

あのころのことを思い出してほしいです。

 

あなたたちは、最高に輝いていました。

 

バックナンバー一枚一枚は、

その時々の時間を切り取っています。

そのなかで、

あなたたちは、

間違いなく主役だったし、

いきいきと、

輝いていた。

 

いま、あなたがどんな状態にいるかはわからない。

 

でも、

ぼくは、

あなたたちと別れた後も、

いつもあなたたちのことを考えてきたし、

これからも考えていく。

 

毎年伝えている。

自信がなくなったら、いつでも言っておいで。

ぼくは、全力で、

あのころの

あなたのことをふりかえり、

あなたのすてきなところ、

たくさん 思い出させてあげるから。

 

第2は、いま、まさに学級だよりを書こうと思っている先生方

ぼくは学級だよりの可能性を信じているし、

学級だよりにたくさん支えられてきました。

 

学級だよりを書くことを中心にして

学級をつくってきたし、

つくられていく学級のきせきを

学級だよりで表現してきました。

 

学級だよりでつながったものはたくさんあると信じています。

学校と家庭

子どもと子ども

子どもとぼく

 

このつながりの目の中で、

子どもたちは育っていく

 

ぼくは、

この仕事をやっているのだから、

いかに毎日が

たくさんのことで溢れているか

わかっているつもり

でも、それでも、

学級だよりを書くことをおすすめします。

 

たのしくて

仕方ないんだから!!

 

子どもたちへの学級だよりは「将来の大人」に向けての手紙

なぜ、

今なのか・・・。

 

実は、ぼくは、

学級だよりを書き始めたころから

10年後の子どもたちにメッセージを送るつもりで、

学級だよりを書いてきました。

 

毎年何人かの子どもたちは、

「先生、ぼく、お小遣いで、学級だより用のファイル買ったよ。

 先生、たくさん書いていいからね!」

と言ってくれました。

そんな子どもたちが、

いつもかわいかったし、

 

そんな子どもたちが将来

そのファイルを開いた時に、

そこから溢れ出てくる

言葉が 写真が

その子どもたちを

少しでも元気づけるものであってほしい

と願ってきました。

 

だから、

クラスの子どもたちを

・鼓舞するもの

・元気付けるもの

・勇気付けるもの

を書き続けてきたつもりです。

 

クラス内で起きた問題についても取り上げてきました。

でも、それらについて描くときは、

自分の価値観を伝えるようにしてきました。

「先生はこう思う」

「先生はこういう考え方をする」

・・・だから、「これは、よくなかったと思っている」

そして、「こういうふうに、怒ったんだ」

というふうに紹介してきました。

 

 

そのときに想像していたのは、

いつも、

目の前の子どもたちの「現在」であるとともに、

「将来」でした。

 

「この子たちには、将来、すてきな人生を歩んでほしい」

こんな願いが、

つねに自分の中にはありました。

 

きっと、

先生をされている方々のなかには

きっと共通の願いがあるんじゃないかな・・・。

 

でも、同時に、

「困難のない人生なんてない」

というのも事実です。

だから、

困難に出会ったときに負けない人になってほしい。

 

たとえ困難があっても、

そこから逃げ出さない人になってほしい。

 

これが、ぼくの願いでした。

 

子どもたちに向けての手紙は、

「将来の大人に向けて」の手紙でした。

 

出会いとインターネット:ブログをつかってタイムスリップする

時間が経って、

当時の子どもたちは大人に近づいています。

 

そうすると、やはり、聞こえてくるのです。

子どもたちの悩んでいる現実が。

子どもたちの成長が。

そして、その姿をみながら、

ぼくは、

その子たちに何かできないか、と考えてきました。

 

ぼくにできることは、

子どもたちのことを信じていることを伝えることだけ。

 

卒業した子どもたちが、

困難を感じたり、

孤独を感じているときに、

「きみの中にはこんな素敵な部分があるよ」と、

本気で語ってやりたい。それが、ぼくの夢なんです。

 

そんなところに、

インターネットというものの発達が絡んでくる。

ブログをはじめ、

いろいろなサービスを使えば、

あちこちに散らばっている卒業生たちに向かって、

メッセージを発することができる。

そう考えました。

 

「昔はよかった」

と感じてほしいから、載せるのではありません。

ぼくの気持ちは、

 

「あの時の原点を思い出して、さあ、自信を持って」

と、軽く背中をおしてあげたいということだし、

タイムスリップしてその子の横に座ってあげたいということです。

 

なぜなら、ぼくが、ずっと教え子たちに、支えてもらってきたのだから。

 

卒業生からのライン:

「先生、ありがとう。ちょっとなつかしかった。あのときのことを思い出したら、がんばれる気がした。」

 

でも実際に行動に出る最後の決断をしたのは、

卒業生からのラインです。

 

ある日、一人の子どもから連絡がありました。

突然の連絡でした。

 

「先生、ぼく、クラスでどんな子どもだった?」

「ぼく、いま困っているんだけど、どうしたらいいのかなぁ・・・」

「だれにも、そうだんできないんだ。だから、先生にそうだんしているんだ」

 

その子には、クラスでの話をしました。

 

どんなにぼくがその子のことを大切にしたかを伝えました。

 

そして、それは

「その子がその子だから」以外の理由ではないということを伝えました。

 

その子は言いました。

 

「先生、ありがとう。ちょっとなつかしかった。あのときのことを思い出したら、がんばれる気がした。」

 

この言葉を聞いた時に、

ぼくは、決めました。

 

過去の学級だよりを紹介しよう

 

 

 

卒業生には卒業生の人生がある。

それぞれが、

自分の道を歩めていないのは、

育てていないからだという考え方もできるかもしれません。

 

でも、

こんなに時代のスピードが速くなっていて、

そんななかで、

寂しさや苦しさを感じている人がいてもおかしくないと思います。

そんなときに、

ちょっとスピードを落とす存在がいてもよいのかなって思います。

 

ぼくは、

ぼくが小学校の先生をしている理由は、

そんな存在でいたいからかな

とも思っています。

 

どうか、

どこかでがんばっているあなたに、

どこかですこしつかれているあなたに、

とどきますように。

 

 

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